関八州見晴台(傘杉峠経由)

埼玉県
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関八州見晴台の基本情報

関八州見晴台山頂

関八州見晴台の魅力は、山頂からの見晴しが抜群なことと登山ルートが豊富で、自分の体力に応じて歩く距離を自由に選択できることです。

最短コースだと3時間前後で往復できますし、健脚の方は5~6時間のコースやそれ以上のコースも自由に作り出すことができます。

山名関八州見晴台(かんはっしゅうみはらしだい)
標高771.1m
場所埼玉県飯能市
駐車場①黒山三滝無料駐車場、②渋沢平九郎の墓P
三角点なし
備考

駐車場情報

黒山三滝無料駐車場

ここが登山口に一番近い無料の駐車場です。週末は、お昼過ぎに下山すると道路の右側に縦列で駐車するほど混雑します。週末に登山で利用する場合には、早めに到着することをおすすめします。

関八州見晴台(黒山三滝駐車場)
 料金 無料
 駐車可能台数 約20台
 最終確認日2023年10月6日(金)
 備考 黒山三滝という観光地のための駐車場なので、休日は満車になること多いので早めの到着が必要です。

町営無料駐車場

登山口から少し離れた場所にある町営の無料駐車場ですが、週末にはここも常に満車になっています。週末のマイカー登山では早めの到着が必要です。

関八州見晴台(町営無料駐車場)
 料金 無料
 駐車可能台数 約15台
 最終確認日2023年10月6日(金)
 備考 

登山ルート情報

傘杉峠経由の最短コース(往復)

このルートは、関八州見晴台へ登る一番ポピュラーなルートです。山頂付近で周回しますが、もちろん来た道をそのまま下山してもOKです。黒山三滝をまず見学してそれから山頂からの展望を楽しめるおすすめのルートです。

出発地点黒山三滝駐車場
所要時間3時間54分
登山ルート黒山三滝駐車場~天狗滝~黒山三滝(男滝・女滝)~傘杉峠~花立松峠~関八州見晴台山頂(往復)

登山道情報

豪雨、強風などの影響により登山道が通行止めになっている場合がありますので、各自治体のサイト等で事前に確認しておくことをおすすめします。

2023.10.12現在黒山三滝~傘杉峠:土砂崩落により通行止め。詳細は、越生町のホームページで確認できます。→ 越生観光ナビ

トイレ、コンビニ情報

トイレ情報

  • 黒山三滝駐車場手前に公衆トイレ(洋式、トイレットペーパー完備)があります。
  • 駐車場と黒山三滝の間に公衆トイレがあります。
  • 黒山三滝手前のみやげ物店の横にちいさなボックストイレがあります。

コンビニ情報

駐車場付近には一切ありません。食料や水などは早めにコンビニへ立ち寄って購入しておきましょう。

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関八州見晴台の登山記録

山行日2018年4月20日(金)
山行形態単独
天候晴れ
関八州見晴台(黒山三滝駐車場)

ここが町営の無料駐車場「黒山三滝無料駐車場」です。平日の朝であればこのようにガラガラなのですが、週末はすぐに満車になります。登山客というよりも黒山三滝を散策する観光客で賑わうのでしかたありません。

観光トイレ

トイレは黒山三滝無料駐車場の手前と先の両方にありますが、手前のトイレのほうが男女別になってるし、水洗トイレなのでおすすめです。

公衆トイレ

こちらが駐車場から黒山三滝へ向かう途中にある公衆トイレです。男女共用で水洗式でもありません。

水場

上のトイレのすぐ横には徳富蘆花の記念碑と水飲み場があります。水筒や空のペットボトルがあればここで給水することができます。

黒山三滝までの道

駐車場から黒山三滝までは小川沿いのきれいに舗装された道を歩きます。

途中、のぼりのある建物が見えてきますが、ここでは清流で養殖された生きたマスやイワナなどをその場で調理し、塩焼きにして販売しています。下山後に休憩がてら食べてみてはいかがでしょう。

ここではマス釣りも楽しめます。ちょっと時間はかかりますが、自分で釣ったマスを調理してもらい食べることもできます。また、調理してもらっている間に黒山三滝を散策することもできます。

子供にとっては記憶に残るとても楽しい体験になるのではないでしょうか。

まずは天狗滝を見学しよう!

マス釣り場を通り過ぎると黒山三滝の1つである天狗滝の案内板が見えてきます。左を見ると岩の壁の間の一番奥にかすかに滝が見えるのですが、浸食のためか殆ど流れ落ちる姿は確認できません。

それでも遊歩道があるので奥まで進んでみます。すると滝の上部だけを何とか見ることができます。さて、残りの滝(男滝・女滝)へは着た道を戻ってもいいのですが、登山に来たのですから右の階段を登っていくことにします。

階段を登り切り、屋根付きの休憩舎を通り過ぎてから右へ下ると駐車場から歩いてきた舗装道路に戻ります。この赤い手すりの橋を渡って左側がもう黒山三滝のみやげ物店です。

黒山三滝(男滝・女滝)は小さいながらも絵になります!

ここが黒山三滝の「男滝・女滝」です。先ほどの天狗滝と合わせて黒山三滝なのですね。さて観光気分はここまでにして、山頂を目指しましょう。関八州見晴台へは、下の赤い手すりの橋を渡り階段を登っていきます。

まずは傘杉峠を目指して歩きます。ここからはもう観光地ではなく未舗装の登山道です。

途中の危険と思われる場所にはしっかりと階段が設置されていて、安全に歩けるようになっています。ただこの階段には不思議なことに右側に手すりがありません。

左側の手すりにつかまってゆっくりと登りましょう。

傘杉峠までの登山道は、しっかりと整備されて道に迷うことはありません。木漏れ日も入る明るく歩きやすい道が多いのですが、一部滑りやすい場所もあるので注意です。

ここは大きな石を乗り越えていく場所で鎖が設置されています。足を置く場所にちょっと悩みますが、落ち着いて登っていきましょう。

特に下山時には滑らないよう、より慎重さが求められます。

傘杉峠に到着するときれいに舗装された林道に出ます。ここには道の両側にベンチが1脚づつ置かれているので一休みするとよいでしょう。

また、向かいの登山口の横には観光解説板が建てられているので休憩がてら読んで知識を増やしていきましょう。飯能の有名な材木である西川材の名前の由来が学べますよ。

奥武蔵の造林地

林道奥武蔵線沿いは、ヒノキ、スギの美林をなしているところである。この地域では、江戸時代に入り、人口増と大火で木材需要が増えた江戸へ向けての木材生産が行われ、江戸の西のほうの川から運ばれてくるので西川材と呼ばれた。

以来、伝統ある林業地として集約的な手入れによって優良材を生産している。

環境庁・埼玉県

こちらが傘杉峠の向かいにある登山口です。この先はちょっと急な登りでゴツゴツした岩場歩きになるので慎重に登っていきましょう。

次に目指すのは「花立松ノ峠」です。傘杉峠から1.1kmと書かれています。もちろん舗装された道を歩いてもいいのですが、登山ですのでできるだけ登山道を歩きます。

4月の下旬、登山道にはきれいなツツジの花が咲いていました。

赤紫色のきれいなツツジです。

葉を見てみるときれいな三角形を三枚の葉っぱで作っています。これがミツバツツジの名前の由来なのでしょう。よく見るとすべての葉っぱがこのように三枚の葉できれいな三角形を作っていました。

傘杉峠から登山道を花立松ノ峠を目指して歩いていると再び車道と合流します。そして車道の向かい側にまた登山道の入口があります。疲れたという方は登山道ではなく舗装道路を歩いても目指す花立松ノ峠へ着きますので車道を選択してもよいでしょう。

登山道をひと登りして下ると花立松ノ峠へ到着し、再び車道と合流します。ここではじめて案内板に「関八州見晴台」という文字が出て来ます。案内板に従って車道を歩いて上っていきます。

花立松ノ峠から100mほど車道を上ると右側に白いポールが見えてきます。ここが関八州見晴台への登山口になります。

このまま車道を真っすぐに歩いて上っても関八州見晴台へ行けるのですが、この舗装道路は下山時に歩きますので、今回は右の登山道を進むことにします。

関八州見晴台の山頂に到着

花立松ノ峠から25分ほどで関八州見晴台の山頂に到着します。山頂には山桜の木がたくさん植えられているのですが、今年はもう咲き終わってしまったようです。

山頂中央には、屋根付きの休憩舎があります。またそのまわりにはベンチもいくつか設置されているので、展望を楽しみながら座ってゆっくり休憩できます。正面には東京方面が見通せるのですが、暖かくなると空気が白んで見えなくなってしまいます。

そこで手前の山に注目してみましょう。ベンチに座って正面を見下ろすと二こぶらくだのような山が見えます。これが越上山(おがみやま)です。山頂は樹林に囲まれて展望は全くありませんが、私は冬の運動不足解消に鎌北湖からたまに登っています。

関八州見晴台の山頂の奥には、山頂を示す案内板が設置されています。標高は771.1mと書かれています。

屋根付きの休憩舎の横には、高山不動の奥の院があります。歩き足りないという方は、高山不動まで下り、大イチョウや高山不動の歴史的な建物を見学するのも良いでしょう。

山頂の北東方向は秩父の山並みを一望できます。山座同定用の案内板も設置されているので見比べてみましょう。4月の温かい日には日本百名山の両神山は影も形も見えませんが、本当は二子山の後ろにあるのです。

こちらが寒い時期に同じ場所から撮影した写真です。二子山の奥に両神山がくっきりと見えるのがわかります。冬は寒いし花も咲いていませんが、遠くの山まで見通せるのがいいですね。

4月20日に山頂付近で咲いていたのは、ミツバツツジとこの真っ赤なツツジ数本だけでした。本当は山頂全体が真っ赤になるくらいツツジが咲くのですが、今年はちょっと来るのが速すぎたようです。

下山道のツツジはまだつぼみでした・・・、残念。

その代わりに白くて小さな花をたくさん垂らしたドウダンツツジがありました。木全体が白っぽくなるくらい小さく白い花をたくさんつけるこのツツジもきれいです。

山頂から道なりに下山してくと車道と合流します。と言ってもすぐ30~40m先でまた登山道に入ります。

車道と合流したところには車が数台駐車できるスペースがあります。ここまで車で来ることも可能で、元日などはここに車を止めて初日の出を見ることもできそうです。

山頂から下山して、一旦車道に出て30~40mほど車道を下るとこのように再び登山道への案内板があります。それには「高山不動・顔振峠」と書かれています。

道なりに登山道を下っていくと道が左右に分かれる場所があります。ここを左へすすみ小山を上ると丸山と書かれたちいさな山の山頂に到着します。ここにもツツジがたくさん植えられていて4月下旬から5月上旬が見ごろになります。

4月下旬、ピンク色のツツジが咲き始めていました。

真っ赤なツツジもまだまだつぼみが多いのですが、きれいに咲いている花もありました。

なかには真っ白なツツジも咲いていました。

丸山から登山道を道なりに下ると直進する道と左へ進む道に分かれます。どちらを進んでも車道と合流するのですが、顔振峠方面へは左へ進んだほうが近道です。右へ進むと高山不動方面になります。

高山不動を見学してから顔振方面へ戻りたいという方は直進すると良いでしょう。

車道に出てから花立松ノ峠まではずっと車道歩きで面白みががありませんが、ヤマブキの花はよく見かけます。まあどこの山でも見る花ですが、きれいな花です。

丸山から25分ほどで花立松ノ峠へ戻ってきます。あとは来た道をひたすら下って駐車場まで戻ります。ちなみに花立松ノ峠から駐車場までちょうど1時間ほどでした。

黒山三滝駐車場は川沿いにあるため、日影と湿気を好むシャガの群生を見ることができます。車を止めたら川沿いを眺めてみてください。すぐに見つかります。

関八州見晴台登山で見かけた他の観光解説板

今回の登山ルートにもいろいろと観光解説板があり、そこから地元の歴史から特産物、植物などさまざまなことを学ぶことができます。その場ではゆっくり読めなくてもデジカメ等で撮影し、自宅に戻ってからゆっくりと読むことも可能です。

今回は、以下の3つを紹介します。

黒山三滝の植物

黒山三滝の周辺から鉱泉にかけては、谷が狭く、湿度が高いため暖地性のシダ類の群落が見られる。

オオイタビカズラ、コモチシダ、ウラジロ、イワヤナギシダ、ヘラシダ、シシラン、アオネカズラ等で、県の天然記念物に指定されている。特にアオネカズラはここが分布の北限である。

環境庁・埼玉県

関東ふれあいの道

グリーンラインに沿ったみち

このコースは今なお宿場町の面影を残す吾野坂石町分から、顔振峠、刈場坂峠、大野峠などの峠を横切り、外秩父の山懐に抱かれた白石の集落へいたる、奥武蔵の稜線を縦走する全長22.0kmの健脚向きの自然歩道です。

沿線には関東三不動の一つ高山不動があり、その奥の院がこのコースの中心であり、関東一円を見渡すことのできる関八州見晴台です。

渋沢平九郎

飯能戦争は、慶応4年(1868年)、彰義隊から別れた振武軍と追撃してきた討幕軍(官軍)との間に発生した維新戦乱の一つである。優勢な官軍の攻撃の前に飯能市能仁寺の本営は落ち、振武軍は奥武蔵山中に敗走した。

副将として参加していた渋沢栄一の養子である渋沢平九郎は、顔振峠を経て黒山へ逃れてきたが、待ちかまえていた官軍に包囲され、22才の若さで自刃した。ここに平九郎グミと呼ばれるグミの木があり、平九郎の血を宿しているという。

環境省・埼玉県

まとめ

パソコンで記事を書く青年のイラスト

今回の登山ルートは、一番直線的なルートでわかりやすく短時間で登れるコースです。休憩時間を含めても4時間弱でした。関八州見晴台という山自体も山頂からの見晴しが素晴らしい魅力的な山なのに加えて、花の季節もいろいろな花が楽しめて飽きることがありません。

4月には山桜とミツバツツジ、5月にはツツジ、カルミアなどが咲いています。また無料駐車場があるのもマイカー登山者にはうれしいものです。

さらには、登山者の体力に応じでいろんなルートを選べたり、組み合わせたりできるのもこの山の魅力ではないでしょうか。

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