七ツ石山の基本情報
丹波山村村営無料駐車場(小袖乗越駐車場)から約3時間で到着する七ツ石山の山頂の半分は樹林に覆われていて見通しがきかないのですが、日当たりはとても良く明るく開放的な山です。
それでも近くには日本百名山の雲取山があり、殆どの登山者はブナ坂から直接雲取山を目指すため、ここ七ツ石山に登ってくる人は少なくいつもひっそりとしています。
今日も朝の8時に駐車場を出発し、ちょうど3時間後の11時に七ツ石山の山頂に到着したのですが、山頂には誰一人いませんでした。
静かな山歩きを楽しみたいという方は、雲取山よりも七ツ石山がおすすめです。
山名 | 七ツ石山(ななついしやま) |
標高 | 1,757.3m |
場所 | 東京都西多摩郡奥多摩町 |
駐車場 | 小袖乗越駐車場 |
備考 |
駐車場情報
丹波山村村営駐車場
雲取山の手前の七ツ石山へ登るにもこの駐車場を利用するのですが、日本百名山の雲取山のルートと同じためとても混雑します。
位置 | 下の地図(グーグルマップ内)のPの場所になります。 |
料金 | 無料 |
駐車可能台数 | 約40台 |
最終確認日 | 2023年7月26日(水) |
備考 |
登山ルート情報
丹波山村営駐車場~ブナ坂~七ツ石山(往復)
出発地点 | 丹波山村村営駐車場 |
所要時間 | 5時間20分 |
登山ルート | 丹波山村村営駐車場~堂所~ブナ坂~七ツ石山山頂(往復) |
山小屋、テント場情報
七ツ石小屋
七つ石山の山頂とちょっと下にある山小屋は、広くはないのですが正面に富士山の見える素晴らしい場所に立っています。
広くはありませんが、山小屋の横にテント場もあるので、山小屋泊よりもテント泊が好きな方にもおすすめです。
料金 | 素泊まり:4,000円、テント泊:500円 |
営業日 | 通年 |
規模 | 部屋数1(15畳)、テント10張 |
トイレ | 1 |
風呂 | 無し |
登山道から見た七つ石小屋です。
建物の先が庭のようになっており、そこがテント場になっています。テント場の横にはきれいなバイオトイレもあり、環境の良い中で登山を楽しめます。
テント場及び庭は明るく日当たりも良いので夜空を満喫しながら自然を堪能できます。
ここは、丹波山村村営駐車場からは、2時間ほどなので出発の遅い人にはちょうど良い場所にある山小屋です。
山小屋横の庭(テント場)からはずっとこんな景色が眺めていることができます。明け方や薄暮、星空に浮かぶ富士山も見てみたくなりますよね。
トイレ、コンビニ情報
トイレ情報
小袖乗越(丹波山村村営)駐車場内公衆トイレ
小袖乗越(丹波山村村営)駐車場内には男女別のとてもきれいな公衆トイレが新設されました。洋式便座なので登山靴を履いたままでも楽に用を足せます。もちろん水洗式でトイレットペーパー完備です。
コンビニ情報
奥多摩駅近くの青梅街道(411号)沿いが最終のコンビニです。できればもっと青梅よりで立ち寄っておくほうが安心です。
立ち寄り湯
奥多摩温泉もえぎの湯
奥多摩湖から青梅市内方面へ戻る道の途中にあるので立ち寄るのにとても便利な温泉です。泉質は、メタほう酸・ふっ素で湯温は19度なので当然ボイラーで沸かしているでしょう。
料金は、大人2時間で780円です。
◇ 奥多摩温泉 もえぎの湯公式サイトはこちら → こちら
七ツ石山の登山記録
山行日 | 2019年6月26日(水) |
山行形態 | 単独 |
天候 | 晴れ |
丹波山村村営無料駐車場から堂所へ(所要時間:約1時間20分)
今日は、6月下旬、梅雨真っただ中の平日(水曜日)の朝8時前。
にも関わらず駐車場は既に半分埋まっています。さすが日本百名山雲取山の登山口だけのことはあります。最近駐車場の敷地内に公衆トイレが新設され、より登山者に優しい無料駐車場になったのですから混むのも当然です。
コンパクトな公衆トイレですが、とても衛生的で嫌な臭いは全くありません。男女別で洋式便座なのもうれしい限りです。
トイレの入口には登山ポストが設置されています。
駐車場から登山口へは舗装道路を300mほど歩きます。
ここが雲取山と七ツ石山の登山口です。
登山口にはしっかりと「七ツ石山・雲取山」と書かれています。最近は外国人の登山者も増えているようで英語や中国語で注意書きが書かれています。
登山道はとても歩きやすく快調に登って行くことができます。
駐車場からちょうど1時間ほどで水場に到着します。登山道から5~6mあがったところに水場があります。
水は冷たくておいしいのですが、今はペットボトルがあるので家から水を十分に用意してきている人が多いので利用する人は少なそうです。
水場から20分、駐車場から1時間20分ほどで堂所という場所に到着します。
案内板のポールに「堂所」と書かれているだけで見晴らしがあるわけでもなく、休憩できるベンチがあるわけでもありません。ただの登山道の途中という感じです。
近くには「堂所」の由来が書かれた解説板があります。
平将門 迷走ルート
堂所(どうどころ) 7/10
将門一行は風呂で充分疲れをとって再び七ツ石山目指して登った。すると素晴らしく見晴らしの良い平らな場所があったので、休憩することにした。
将門も、鎧、兜をはじめ、胴まで脱ぎ雑木の大木の根本に置いて休んだ。この将門の胴を置いたところから、「胴所」と呼ぶようになった。
ところがさらに上を目指そうとする一向に、突如悲劇がおこったのである。
参考・引用:たばやまの創作民話と将門伝説より
山梨県 丹波山村
堂所からブナ坂へ(所要時間:約1時間5分)
堂所から10分ちょっと坂道を上ると案内板が見えてきます。この案内板の先は通行止めです。案内板通り右へ曲がり急坂を登って行きます。
堂所から35分ほどで七ツ石小屋への分岐に到着します。七ツ石山へはここを直進してブナ坂経由で行くこともできますし、ここを右へ曲がり七ツ石小屋経由でも行くことができます。
ここがブナ坂方面と七ツ石小屋方面の分岐「七ツ石小屋下」です。七ツ石小屋の横のテント場からは富士山をさえぎるものなく眺めることができます。
富士山の眺めは七ツ石山山頂よりもずっと良いので快晴の日は是非立ち寄ることをお勧めします。今日は梅雨の時期なので立ち寄らずにブナ坂方面へ進みます。
七ツ石小屋下を直進するとすぐには木製の橋が見えてきます。その手前に小さな滝があり、前日に大量に雨が降ると水量が増してずぶ濡れになってしまいます。
そんな時は、七ツ石小屋を経由すると濡れずにブナ坂へ行くことができます。
七ツ石小屋下の分岐からブナ坂への道はまき道といった感じで平らな道が多くとても歩きやすいのですが、歩く距離自体は長くなります。
七ツ石小屋下の分岐から20分ちょっとで七ツ石小屋を経由した場合の道と合流します。滝の水量が多い場合には下山にも七ツ石小屋を経由すると濡れずに下山できます。
ブナ坂から七ツ石山山頂へ(所要時間:約15分)
七ツ石小屋下からちょうと30分ほどでブナ坂に到着します。ブナ坂は雲取山と七ツ石山の分岐点でちょっとした平らなスペースになっています。
ただここにも座って休憩できるようなベンチは一切ありません。
案内板のポールに「ブナ坂」と書かれています。七ツ石山へはここを右に進みます。
はじめは緩やかな傾斜ですが、次第に急登になり登山道もつづら折りでなければ登れなくなります。(上からつづら折りの登山道を見下ろした写真)
上を見上げると森が見えますが、そのすぐ先が七ツ石山の山頂です。
明るく開放的な七ツ石山山頂に到着!
ブナ坂から15分ほどで七ツ石山の山頂に到着します。山頂は開けていて広いスペースがあります。
山頂名が刻まれた石板が建っています。ここ数年、東京都は木製の山名板を順次石板に変更しているようです。これならば半永久的に使用でき交換の必要性はなさそうです。
山頂名板のすぐ横には、三等三角点が設置されています。風化によって30~40cmは山頂の土がなくなっているようです。
山頂名板の下には七ツ石山の標高が刻まれています。七ツ石山の標高は、1,757.3mです。
七ツ石山の山頂からは南側が見通すことができます。左側には三頭山が確認できました。正面には富士山が見えるのですが、今日はあいにくの天候のため見えませんでした。
右手にはブナ坂から雲取山へ延びる稜線も確認できます。
七ツ石山の山頂から双眼鏡を使えば、雲取山の山頂にある赤い避難小屋を確認することもできます。
今回は駐車場から七ツ石山山頂までに掛った時間は、3時間でした。
七ツ石山山頂からは来た道を下山(所要時間:約2時間)
下山は、来た道をそのまま戻ることにします。七ツ石山山頂から七ツ石小屋を経由しても良いのですが、天気があまり良くないため富士山の眺めは期待できそうにありません。
そのため今回は七ツ石小屋へ立ち寄らず、まっすぐ最短ルートで下山することにしました。まずはブナ坂まで下ります。
ブナ坂から「鴨沢」方面へ下ります。「丹波山村」とか「小袖乗越」とは書かれていませんので注意です。
6月は野生のサルの出産シーズンのようで、子供を抱えた母ザルが登山道横の森の中に群れでたくさん見かけます。
ブナ坂から1時間40分ちょっとで登山口まで戻ってきます。ここから駐車場へは5分です。
午後1時半近くに下山したのですが、駐車場には車がたくさん駐車されていました。中にはこれから登り始めるという方もいました。どこかでテント泊でもするのでしょうか。
雨に降られないといいのですが・・・。
まとめ
今回の七ツ石山往復登山で要した時間は、上りで2時間50分、下りで1時間55分、休憩が35分でした。
登山道はとても歩きやすいのですが、傾斜がちょっときつい部分もあります。加えて登山口から山頂まで座って休憩できるようなベンチが一切ないため、足の疲れを取る場所がないのが気になります。
座って休憩できるベンチがあるのは、今回立ち寄らなかった七ツ石小屋だけです。
もし雲取山まで日帰りで行くのであれば足の疲れを取るための対策を十分に検討しておくと良いでしょう。