日和田山、物見山の基本情報
埼玉県日高市の彼岸花で有名な巾着田のすぐ近くの有料駐車場が起点になる日和田山と物見山は、冬の運動不足解消にはもってこいの低山です。
真冬でも雪が積もることも殆どなく、登山初心者の方でも安心して単独登山を楽しめます。
また日和田山の先には新たに高指山の山頂が整備され、素晴らしい展望を楽しめるようにもなりました。
山名 | ①日和田山(ひわださん)、②物見山(ものみやま) |
標高 | ①日和田山:305m、②物見山:375m |
場所 | ①、②:埼玉県日高市高麗本郷 |
駐車場 | 日和田山駐車場(有料:1日300円) |
備考 |
駐車場情報
日和田山駐車場
駐車場の真ん中にお金を入れるポストがあります。備え付けの封筒に車のナンバーを記入してポストに入れてから登山に出発するようにしましょう。
料金 | 300円/日 |
駐車可能台数 | 約50台 |
最終確認日 | 2021年12月3日 |
備考 |
登山ルート情報
登山ルート
出発地点 | 日和田山登山口駐車場 |
所要時間 | 4時間57分 |
登山ルート | 日和田山登山口駐車場~金刀比羅神社~日和田山~物見山~北向地蔵~ユガテ~鎌北湖~北向地蔵~金刀比羅神社~日和田山登山口駐車場 |
トイレ、コンビニ情報
トイレ情報
- 駐車場の上の登山口のすぐ上林の中にきれいなトイレがあります。
- 物見山の先の車道沿いに公衆トイレがあります。
- ユガテ内に公衆トイレがあります。
- 鎌北湖第一駐車場内にきれいなトイレがあります。
コンビニ情報
駐車場と巾着田の中間あたりの「高麗本郷」交差点付近にあります。
立ち寄り湯
宮沢湖温泉 喜楽里 別邸
駐車場から飯能市内に戻る途中にあるとても便利で施設の充実した天然温泉施設です。ただ人気があるようで休日はとても混雑し、入場制限があることもあるようです。
泉質はアルカリ性単純温泉で温度は32.4度と低めのため加温、循環ろ過方式のようですが、露天風呂の中にはかけ流しをしているものもあるようです。
料金は、曜日やコースによって違い、820円から1,510円です。
◇ 宮沢湖温泉 喜楽里 別邸の公式サイトはこちら → こちら
花鳥風月(サイボクハム)
サイボクハムの施設内にある天然温泉でサイボクハムが買える直営店やレストラン、パークゴルフやミニアスレチックなど家族で来ても楽しめる場所です。
温泉の利用料金は、曜日や利用時間によって違いがあり、800円~1,200円です。
◇ 花鳥風月(サイボクハム)の公式サイトはこちら → こちら
山と高原地図(旺文社)
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日和田山~物見山~ユガテ~鎌北湖ルートの登山記録
山行日 | 2015年2月4日(水) |
山行形態 | 単独 |
天候 | 晴れ |
ここが登山口のすぐ下にある有料駐車場です。30台くらいは止められるので満車になることはないと思います。料金は中央にある料金箱に出発前に支払います。えんぴつと茶封筒があるので、それに車のナンバーを書いて300円を入れ、料金箱に入れます。
駐車場のすぐ上の森に登山口があります。林の中には何本かの遊歩道がありますが、上に登ると合流します。
林に入ってすぐのところにきれいなトイレがあります。ここから道が左右に分岐していますが、どちらを進んでも上で合流しますが、今回は右へ進みます。
右の遊歩道はこんな感じで、冬なので木の葉が全部落ちて明るく、快適な登山ができます。
道なりに登っていくと大きな石造りの鳥居が出て来ます。そこを通り抜けると最初の分岐が出て来ます。どちらを進んでもよいのですが、右が女坂で歩きやすい道になっています。左は男坂で岩場が少しあります。
今回は右の女坂を歩くことにしました。
女坂を道なりに進むと森から抜け、鳥居が見えてきます。ここが正面に巾着田を見下ろせる展望スポットで、遠く富士山まで眺めることができます。
木製の鳥居のところからは、正面に巾着の形をした広場が見えます。巾着田の周りには川が流れていて、その周りは川に沿って森になっています。9月にはその森の中が真っ赤な曼珠沙華の花で覆われます。
巾着田の右奥を見ると左側に雪に覆われた富士山、正面には東京都の山である大岳山そして奥多摩の御前山が見えます。
十分展望と楽しんだら、最初の目的地である日和田山を目指しましょう。日和田山へは赤い屋根の建物の向かって右側を通り抜け、ちょっとした岩場を木につかまりながら登っていきます。
となりに進むと正面の小山で道が左右に分岐しています。この正面の小山が日和田山で、右からまわりこんで山頂へ登ります。
日和田山に到着!
日和田山の山頂にはベンチが3脚ほどあり、座って休憩できるようになっています。奥には山頂名が書かれたポールが立っています。
ここが標高305mの日和田山の山頂です。
日和田山の山頂は以前は殆ど木に覆われて展望はなかったのですが、いつの間にか東側の木が伐採されて見晴らしがとても良くなっています。空気が乾燥し、よく晴れた日には正面に茨城県の筑波山が見えることもあります。
市街地の手前の木が多い場所は、ゴルフ場のJゴルフ鶴ヶ島と高麗川カントリークラブです。
さて、次の目的地である物見山へは、日和田山の山頂を通り過ぎる感じで下り、道なりに進むと車道と合流します。そこを左へ下っていくと茶店が見えてきます。このあたりには、屋根付きの休憩スペースや簡易トイレなどのある休憩スペースがあります。
茶店を通り過ぎ、車道を道なり歩いていると右側に赤い案内ポールが見えてきます。ここを右に入っていきます。
案内板を見ると、物見山、北向地蔵と書かれています。今回は、まず物見山へ行き、それから北向地蔵へ向かいます。
物見山の手前で道が左右に分岐します。左はいわゆるまき道で物見山を通らず北向地蔵へ行ってしまうので、今回は右へ進み物見山で休憩することにします。
物見山山頂に到着!
分岐点からひと登りすると明るく陽のあたる物見山の山頂へ到着します。このあたりにはベンチが4脚ほどあり、座って休憩できるようになっています。空が見えるので日が差し込んで明るいのですが、木に囲まれているため遠くを見通すことはまったくできません。
また山頂三角点は写真奥の森の中にあるので、こだわりのある方は忘れずに立ち寄ってみてください。
これが森の中にひっそりとたたずむ三角点です。ここに三角点があることを気づく人が少ないためか、ほとんど傷のないきれいな三角点で、よく見ると1等三角点と書かれています。
物見山から北向地蔵を目指して先へ進むと車道と合流しますが、反対側に登山道があるのがわかります。すぐにその登山道へ入っていきます。
しばらく歩くと左側に屋根付きの祠(ほこら)が見えてきます。ここが北向地蔵です。次の目的地のユガテへは、左へ曲がり車道を横断して登山道へ入っていきます。また、ここを右に曲がると鎌北湖へダイレクトに下ることができます。
じつはユガテを経由し、鎌北湖から登ってくる道がこの右へ下る道なのです。そのため帰りは右から登ってきてここを左へ曲がり駐車場へ戻ります。ここ北向地蔵のまわりにもベンチが1~2脚あるので座って休憩できます。
北向地蔵は登山道が交わる要所です
北向地蔵の由来
天明6年(西暦1786年)流行した悪疫を防ごうと野州岩舟地蔵尊より分身として譲り受け、北の方 岩舟地蔵尊に向かい合せ守護神にしたと伝えられる。
丁度北を向いて立っているので北向地蔵の名で親しまれている。現在では男女逢瀬をとりもつ縁起地蔵としても親しまれています。
さて、北向地蔵のところで左へ曲がり車道を横断すると登山道が左右に分岐しています。案内板にはユガテの名前は書かれていませんが、右へ進みます。
途中でぐんと下り、薄暗い森の中を歩きますが、道なりに進むと多少明るさが戻ってきます。そして道が分岐するところでは右へ進みます。
道なりに進むと竹やぶが出て来ます。すると正面に民家らしきものが出て来ます。もうすぐユガテに到着です。
ユガテは昔ながらの日本の集落の姿を残しています
森を抜けると急に平らな場所が出てきて数軒の民家が見えてきます。そのまま進むと左に公衆便所が見えてきます。
山の中にこれだけ平らな畑がある場所も珍しいことです。恐らく生えてきた木をすべて伐採し、根も全部きれいに掘り起こして開墾したのでしょう。今でも一般の人が普通に生活しているのですから静かに休憩させてもらうことにします。
トイレの先にはテーブルベンチが2脚、ベンチが2脚ほどあり、座って休憩できるようになっています。明るく陽が差し込み、本当に静かな場所でくつろげます。
私が朝一番乗りかと思ったら、野良猫がベンチで日向ぼっこをしていました。逃げるでもなく近寄ってくるでもなく適度に距離を保つネコでどうやらハイカーからの食べ物を当てにしているようです。
しかたなくお昼用に買っておいた総菜パンをちぎってあげてみると喜んで食べていました。もしかしたらここに住み着いているのかもしれません。
ユガテでゆっくりと休憩したら鎌北湖へ下ることにします。ユガテ地内には案内板がしっかりあるので迷うことはありません。エビガ坂、鎌北湖方面(左)へ進み、民家の横を通り抜けていきます。
民家の横を通り過ぎると未舗装の林道に出ます。右を見ると案内板があり、そちらへ進みます。
森の中の1本道を進むと舗装道路と合流しますが、すぐに向かい側の森の中へ入っていきます。
森の中の緩い登り坂を進んでいくと道が分岐するところに案内板があります。ここをまっすぐに下ると鎌北湖方面です。左へ曲がるとエビガ坂を経由して鼻曲山や越上山、顔振峠方面へ向かいます。
また右の急な坂を登っていくとスカリ山へ行くことができます。
道なりに下っていくとちょっと広めの未舗装の林道と合流しますので、道なりに下っていきます。するといつのまにか舗装道路になり、広い道と合流します。このあたりは柚子畑が広がる里山で、案内板に従って鎌北湖を目指します。
しばらく柚子畑の広がる舗装道路を下ると正面に広い駐車場が見えてきます。ここが鎌北湖第二駐車場で、ここを左へ曲がると鎌北湖に沿って整備された車道になります。
鎌北湖畔で休憩しよう!
鎌北湖の堤防のところには手漕ぎボートやスワンボート乗り場があり、温かい時期は乗ることができますが、冬は湖の水が凍結してしまうため営業はしていませんでした。
鎌北湖畔に沿って舗装道路を進んでいくと鎌北湖第一駐車場に到着します。この駐車場の中にはきれいなトイレもあります。この駐車場を通り過ぎると北向地蔵へ向かう登り坂が始まります。
この駐車場の奥は、鎌北湖展望台になっていて、斜面にはテーブルベンチや屋根付きの休憩舎がいくつも設置されていて、ゆっくり座って休憩できるようになっています。
ユガテが昼食の時間に早ければ、ここを昼食の場所にしてもよいでしょう。
鎌北湖第一駐車場を通り抜けてまっすぐに進むと白い建物が見えてきます。ここは鎌北湖レイクビューホテルで宿泊もできます。北向地蔵へはこの建物を右に見ながら通り抜けていきます。
すると「奥武蔵自然歩道」という看板が出て来ます。この先は森の中へ入り、北向地蔵まではずっと登り坂になります。
道なりにひたすら歩いていると車道と合流し、案内板が立っています。案内板には「巾着田」と書かれている方向、つまり右へ進みます。
右を見るとすぐ先で車道がT字に合流していますが、北向地蔵へは直進し車道を横断し、細い道へ入っていきます。そして左へ曲がり道なりに坂道を登っていくと北向地蔵へ戻ってきます。あとは来た道をひたすら駐車場まで戻ります。
まとめ
冬は標高の高い山は雪が積もっていて危険なので、低山で距離を歩いて筋力の維持を図りたいものです。今回のルートは約5時間歩けるルートで、それなりに体力が必要なルートになります。
というのは、後半に鎌北湖まで下り、終盤に北向地蔵まで登り返すため、案外疲れるルートになっています。それでも座って休憩できる場所はいくつもあるのでゆっくり景色を楽しみながら6時間ほどかけて歩くのもよいのではないでしょうか。