熊倉山、三国山、生藤山の基本情報
熊倉山、三国山そして生藤山を1度に登れるコースで、縦走すれば東京都から神奈川県の和田峠へ下ることもできます。
山頂からの見晴しはいづれも樹林に覆われた山頂なので良いとは言い難いのですが、木の間からそれなりの展望を楽しむことができます。
山頂スペースは熊倉山と生藤山は狭く5~6人でいっぱいという感じなのですが、ベンチは3~4脚設置されています。
三国山の山頂はある程度の広さがあり、テーブルベンチ2セットとベンチが3~4脚あります。この三座の中では三国山からの展望が一番良く、富士山や雪を被った南アルプスなども見ることができます。
山名 | ①熊倉山(くまくらやま)、②三国山(みくにやま)、③生藤山(しょうとうさん) |
標高 | ①熊倉山:966m、②三国山:960m、③生藤山:990.3m |
場所 | 東京都西多摩郡檜原村 |
駐車場 | 上川乗駐車スペース |
備考 |
駐車場情報
上川乗駐車スペース
登山口に細長い駐車スペースがあり、4~5台なら縦列で駐車できそうです。檜原街道(33号線)沿いに村営の有料駐車場もあります。
位置 | 下の地図(グーグルマップ内)のPの場所になります。 |
料金 | 無料 |
駐車可能台数 | 約5台 |
最終確認日 | 2019年5月5日 |
備考 |
登山ルート情報
上川乗駐車スペース~熊倉山~三国山~生藤山(往復)
登山口から浅間峠までは急斜面が続きますが、つづら折りの登山道なので登り傾斜はそれほどきつくはありません。浅間峠から三国山までは尾根歩きなのですが、大小6~7回のアップダウンがあるので意外と疲れます。
三国山から駐車スペースに戻る時にも同じだけのアップダウンがあるので、帰りの体力を温存しておくことが大切です。
登山道は明瞭で案内板もしっかり設置されているので誰でも迷うことなく安心して歩くことができます。
また座って休憩できるベンチは、浅間峠、熊倉山山頂、三国山山頂そして生藤山山頂の合計4ケ所にあります。
出発地点 | 上川乗駐車スペース |
所要時間 | 4時間32分 |
登山ルート | 上川乗駐車スペース~浅間峠~熊倉山~三国山~生藤山(往復) |
トイレ、コンビニ情報
トイレ情報
駐車スペースの近くには一切ありません。
コンビニ情報
駐車スペースの近くには一切ありません。
熊倉山~三国山~生藤山の登山記録
山行日 | 2019年5月5日(日) |
山行形態 | 単独 |
天候 | 晴れ |
登山口から急斜面をつづら折りに登ります
登山口前にガードレールで仕切られたスペースがあります。横幅がないのでどちらかに縦列で止めるようになりますが、4~5台は駐車できそうです。この日は5月のゴールデンウィーク最後の日曜日(5日)でしたがガラガラでした。
ここが駐車スペース前にある登山口です。案内板もあるし登山道も明瞭なのがわかります。
案内板には、「浅間峠・熊倉山」としか書かれていませんが、三国山と生藤山は熊倉山の先にあるので間違いありません。
登山道脇の草が伸びてきていますがそれほど気になることはありません。この先は急に傾斜が増してきて登山道はつづら折りになってきます。
始めは植林帯を登りますが、ある程度登ると太陽の光も差し込むようになり、薄暗さはなくなります。
登山道が北斜面側から南斜面側に変わると植林帯から自然林の森に変わり、さらに明るく気持ちの良い道に変わります。浅間峠はこのちょっと先です。
浅間峠で尾根道に合流
57歳の私の足で駐車場からここ浅間峠に55分ほどで到着しました。浅間峠には屋根付きの休憩舎だけでなくまわりにベンチも置かれていて座って休憩できるようになっています。
案内板のポールの下部分に「浅間峠」と名前が刻まれています。
関東ふれあいの道
富士見のみち
このコースは、奥多摩の名山「三頭山」から派生する長い尾根道の一部分をたどるものです。
コース中程の「三国山」は東京都と神奈川・山梨県の境が接しているところです。コース周辺はニホンザル等の野生の生き物が豊富なところで東京都自然環境保全地域に指定されている場所もあります。
夏には草深い尾根道も、冬になると雪をいただいた富士山や丹沢・奥多摩・奥秩父の山々の姿を楽しめます。
案内板に従って「熊倉山・三国山」方面へ進みます。熊倉山までは45分ほどで到着しました。浅間峠から生藤山まではずっと尾根歩きになるのですが、平らな道はほとんどありません。
6~7回のアップダウンがありますので行きも帰りも登り坂があることになります。
浅間峠から三国山までは尾根歩きなので明るい登山道が続きます。ただ両側には樹木があるため見晴らしは木々の間からになります。
5月のこの時期は新緑の明るい黄緑色がとてもきれいです。
熊倉山山頂は狭いがベンチがあります
駐車スペースから1時間40分ほどで熊倉山に到着しました。山頂は平らになっていますが、とても狭く多くの人が一緒に休憩できるような場所ではありません。
しかしベンチが4つほど置かれていて座って休憩できるようにはなっています。
山頂からの展望は、丹沢方面が見える程度で他の方角は樹林に遮られて殆ど見ることはできません。
山頂の端に立って右を見ると白い雪に覆われた富士山の山頂部分がなんとか確認できました。しろい雪が無かったら気づかなかったかも知れません。
熊倉山から三国山へ(所要時間:約20分)
熊倉山から次の目的地である三国山までは案外近いもので20分ほどで到着します。しかし熊倉山も一応は山頂なので次の目的地へ行くには当然下り坂になります。
ということは帰りには上りになるということです。それでも尾根道なので日当たりも風通しも良いため気持ちよく歩くことはできます。
熊倉山から何度かアップダウンを繰り返すとちょっとした広場が見えてきます。ここは軍刀利神社前の広場です。
軍刀利神社前には平らな広場があります
尾根道の横には立派な鳥居が建っています。
この地は日本武尊が御休憩所で軍長等をここに召出され陪従の諸軍皆到着し軍を調えた場所です。
又、軍刀利神社には3倉あり、津倉、神倉、熊倉があります。
元社より奥の院に至る約300mには古い石段跡が有り所々に古い石段が残されています。
天然記念物大桂の樹齢は未だ不明で2本の桂木が抱き合っているので縁結びの木とも言われています。
軍刀利神社の大祭は、4月19日、10月19日で山梨、神奈川、東京をはじめ多くの信者が海運、交通安全、家内安全、商売繁盛を祈願に拝っています。
祠の横には軍刀利神社の由来が書かれた立派な石板があるのですが、昔の文体で書かれているため意味がよくわかりません。
軍刀利(ぐんだり)神社の真向かいの樹木は伐採されており、正面に富士山が良く見えます。とても長めの良い場所なのですが、ベンチなどは一切ありません。
軍刀利神社から三国山へ行くには木製の長い階段を下っていかなければなりません。この階段はかなり長いので帰りは覚悟しておかなければなりません。
三国山は休憩(ランチ)スポット
熊倉山から20分ほどで三国山に到着します。三国山の山頂は尾根道を広くしたような場所にあり、そこにテーブルベンチが2セットとベンチが3脚ほどあります。
三国山の山頂も樹林に囲まれているのですが、木の間からは富士山などの展望があります。しかし見えるのは南西の方角のみで、それ以外の方角は一切見えません。
富士山のほかに見えるのはこの眺めだけです。ただ山梨県の有名な山もいくつか見ることができます。一番奥に見える白い雪を被った山は、南アルプスの山で荒川岳と赤石岳です。
三国山から生藤山へはほんの数分(2~3分)で到着します。ただ山頂直下は急な岩場になっているので注意が必要です。
生藤山は狭い山頂
生藤山の山頂も熊倉山と同じようにとても狭い山頂です。熊倉山と違うのは生藤山には二等三角点があるということくらいです。
山頂は平らになっていますが狭く展望も殆どありません。ただベンチが4脚ほど置かれているのが救いです。
これが生藤山に置かれている二等三角点です。これほど文字が明瞭に読める三角点は見たことがありません。
普通の三角点は、山頂にあるため風雨にさらされて三角点の根元の部分まで土が流されて露出しているのですが、この三角点は三角点の「点」の文字が土に埋まって見えません。
恐らく設置当初のままなのではないでしょうか。山頂が樹林に囲まれているだけでなく、訪れる人も少ないとこんなに保存状態が良くなるのかと感心しました。
生藤山の山頂からもかろうじて富士山を眺めることができます。
反対側には陣馬山が見えるのですが、樹林に遮られてしまいこんな感じでしか見ることができません。これが木の葉がもっと茂ったら全く見えなくなってしまうのでしょう。
ランチ及び座って休憩できる場所は、浅間峠、熊倉山、三国山そして生藤山ですが、見晴らしが一番良いのは三国山なので混むのは三国山になります。今回は往復登山なので私はここ生藤山でランチを食べてから帰路につきました。
まとめ
駐車場から生藤山までの登山道で危険な場所といえば生藤山の山頂手前の岩場くらいです。
その他はとても良く整備されていて誰でも安全に歩くことができます。案内板もしっかりと設置されているので道に迷うこともありません。
ただ浅間峠から生藤山までの尾根歩きではアップダウンが多く思っていた以上に体力を消耗します。今回紹介するルートは往復登山ルートですので、帰り道でもアップダウンがあるということだけは覚えておく必要があります。
尾根歩きが長いので日当たりも風通しも良いので思ったよりも快適に歩けるようですが、標高がそれほど高くないためかベンチに座って休憩していると顔に小さな虫がまとわりついてやっかいです。
特にランチ時に小さな虫に顔の近くを飛び回られたらうんざりしてしまうのではないでしょうか。