登山口から六ツ石山山頂へ(所要時間:2時間7分)
民家の横を通り抜けると次第に植林の森の中へと登山道が入っていきますが、傾斜はいきなりきつめです。このきつめの上り傾斜がほぼ山頂まで続きます。
登山道は不明瞭なところはほとんどなく道を間違えることはなさそうです。そのためか案内板が少なめで山頂まで3~4個ほどしかありません。
きつい登りの登山道を息を切らせて登っていると急斜面に真っ赤な鳥居が見えてきます。ここが産土(うぶすな)神社と呼ばれる神社のようですが、よくもまあこんな急傾斜地に建てたものかと感心してしまいます。
水根 産土(うぶすな)神社
一般に「うぶすなさま」として親しまれ、江戸時代から地元住民の崇敬の表徴です。古事記に「山の神、那覇大山津見神」日本書紀に「山の神などを山祇と号す」伊予風土記には「大山積神」と文字は異なるが、すべて「山の神」「土地の神」として林業、鉱山、農業の神として信仰をあつめてきました。
当社は山の安全、土地の平安を司どるこの大山祇命を主神とし、脇宮に愛宕神(防火)、稲荷神(豊作)、金山彦社(山の資源)、疱瘡神(疫病除け)の四神も合祀されています。
神社付近から下を見下ろすといかに傾斜が急なのかがよくわかります。
神社の先からは登山道は直登ではなくつづら折りになりますが、それでも登り傾斜はけっこうきついものがあります。
しばらく歩くと登山道は植林の森から自然林の混在した森へと変わってきます。
駐車場から1時間ちょっと歩くとやっと登り傾斜が一旦緩くなり、平らな広場のような場所に到着します。ただそこにはベンチなど座って休憩できるようなものは一切ありません。
平らな場所から10分ほど登ると登山道沿いに小さな祠(ほこら)が見えてきます。この祠が何のためにここに建立されたのかはわかりませんが、地元の人々の信仰の深さがうかがえます。
駐車場から1時間半以上歩いているのですが、未だに傾斜は緩みません。急斜面でも道がもうちょっとジグザグであればいいのですが、直登に近いのでかかとが痛くなり始めてしまいました。
久しぶりに案内板を見ました。ちゃんと「六ツ石山」と書かれていてちょっと安心しました。
案内板の指す方向をみると、そこだけ木が生えておらず日当たりが良くなっています。この斜面を上まで登ってからやや右に進みます。
参考
下山時にこのあたりで何かを採集している二人組の御婦人がいたので声をかけてみると、ワラビを取っているとのことでした。
このあたりにワラビが自生しているので毎年この時期に取りに来ると言っていました。
しかし、下からここまで登ってくるだけで2時間近くかかります。それほど取れたての山菜はおいしいのでしょうか。
ここにはこのような大きな葉を持った植物が群生していました。植物の名前はわからないのですが、茎の根元のほうが赤みがかっていました。
斜面を登り切り右へ曲がると傾斜は緩くなります。尾根筋に出たようで日当たりはかなり良くなっています。
赤い花をつけたツツジが所どころに咲いていました。
ふと先を見ると森から抜けて完全に空が見える場所があるのに気づきました。やっと山頂に到着のようです。