天目山の基本情報

天目山の山頂はご覧の通りとても狭く、ベンチ等座って休憩できる場所はありません。
5人も山頂に立てばいっぱいという感じで、人がいれば決して長居はしたくないのですが、山頂からの見晴しはとても素晴らしく、一度は登っていただきたい山の一つです。
正面には富士山、右には雲取山そして左を見ると都内の高層ビル群やスカイツリーまで見えます。
また反対側を見ると、茨城県の筑波山、栃木県の男体山、日光白根山そしてさらに左を見ると群馬県の赤城山、榛名山が見えました。

展望だけで評価すると私が当サイトで紹介している山の中で1番の山です。
ただ、一杯水避難小屋から山頂までの急登、そして山頂からハナド岩方面へ下る道の不明瞭さは最悪でした。
くれぐれも尾根からはずれて山腹をトラバースしようと考えてはいけません。常に尾根の一番高い場所を歩くようにして道に迷わないようにしてください。
山名 | 天目山(てんもくざん) |
標高 | 1,576m |
場所 | 東京都西多摩郡奥多摩町 |
駐車場 | 日原鍾乳洞臨時駐車場(有料) |
三角点 | 三等三角点 |
備考 |
駐車場情報
日原鍾乳洞臨時駐車場

24時間開放されている駐車場で、約20台くらい駐車可能です。
有料駐車場(500円)ですが無人なので、登山開始時に入口の建物の料金投入口に500円を入れることになります。
お釣りや両替はできないので、事前に小銭を用意しておく必要があります。
位置 | 下の地図(グーグルマップ内)のPの場所になります。 |
料金 | 有料(500円) |
駐車可能台数 | 約20台 |
最終確認日 | 2022年10月20日(木) |
備考 |
登山ルート情報
日原鍾乳洞臨時駐車場~天目山~ハナド岩(往復)
コロナ禍のせいなのか登山客が少ないためなのか分かりませんが、登山口のすぐ先の登山道が草ぼうぼうで道が違うのではないかという不安を感じてしまいました。
そこを通り過ぎると登山道は明瞭になりますが、傾斜は結構きつく、とくに前半のつづら折りの登山道でかなり体力を消耗してしまいます。

またゆっくり座って休憩できるベンチがあるのが一杯水避難小屋前だけなので、2時間半はびっちり歩きどおしになります。
さらに一杯水避難小屋真裏のルートを行く場合は、時間としては30分ほどなのですが、急斜面~岩場~急斜面を経てやっと山頂という、これまたかなりきつい登りになります。
少しでも楽をしたいのであれば、一杯水避難小屋から左のまき道を進み、反対側から山頂を目指すのがよいでしょう。
ただ、この反対側のルートも、山頂のすぐ手前で背丈以上あるしゃくなげ?の木の間をやぶ漕ぎする必要があります。
出発地点 | 日原鍾乳洞臨時駐車場 |
所要時間 | 6時間53分 |
歩行距離 | 14.7km |
登山ルート | 日原鍾乳洞臨時駐車場~一杯水避難小屋~天目山~ハナド岩~一杯水避難小屋~日原鍾乳洞臨時駐車場 |
所要時間詳細
この所要時間詳細は、2022年10月に行った際の個人的な山行記録です。年齢、性別、体力等により違いが生じますので参考程度にご利用ください。
上り | 日原鍾乳洞臨時駐車場~登山口 | 6分 |
登山口~一杯水避難小屋 | 132分 | |
(避難小屋前のベンチにて休憩) | 12分 | |
一杯水避難小屋~天目山 | 30分 | |
(小計) | (180分) | |
(山頂にて休憩) | 30分 | |
下り | 天目山山頂~ハナド岩 | 31分 |
(ハナド岩にて休憩) | 14分 | |
ハナド岩~一杯水避難小屋 | 36分 | |
(避難小屋前のベンチにて休憩) | 10分 | |
一杯水避難小屋~日原鍾乳洞臨時駐車場 | 112分 | |
(小計) | (203分) | |
合計 | 6時間53分 |
トイレ、コンビニ情報
トイレ情報
東日原バス停観光トイレ

駐車場から100mほど先の東日原バス停横にあります。
男女別のとてもきれいなトイレで、最新式の洋式便座です。
一杯水避難小屋トイレ

一杯水避難小屋に付属のトイレです。
昔ながらのポットン便所でそれなりに臭います。トイレットペーパーは当然ありません。
コンビニ情報
駐車場の近くにはコンビニ等は一切ありません。
おすすめ登山地図
天気予報をチェック!
天目山の天気は?・・・ヤフー天気(奥多摩町)
天目山 登山記録のスライドショー
下の「天目山の登山記録」とほぼ同じ内容になります。
再生時間は約8分です。時間のある方はスライドショーで今回の天目山登山記録をお楽しみください。(BGMが流れます。音量に注意してください。)
天目山~ハナド岩の登山記録
山行日 | 2022年10月20日(木) |
山行形態 | 単独 |
天候 | 快晴 |
日原鍾乳洞臨時駐車場から登山口へ(所要時間:約6分)

ここが今回の起点になる日原鍾乳洞臨時駐車場です。登山口までは約150mです。

24時間開放されており、無人の有料駐車場のため、入口の建物に備え付けられている料金投入口へ500円を入れてから出発します。

駐車場を出て車道を左へ進みます。

50mほどで分岐があります。登山口へは右へ進みます。
トイレへ立ち寄る場合は、50mほど直進すると右側にあります。

道の分岐には山頂名が書かれた大きな看板があります。
登山口から一杯水避難小屋へ(所要時間:約132分)

分岐から130mほど進むと登山口が見えてきます。ここを右に曲がります。

登山口には案内板がしっかりとあります。

白い手すりのついた細い道を上ります。

すぐに左に階段が見えてきますが、案内板は直進を示しているのでまっすぐ進みます。

一杯水(避難小屋)方面は直進です!

すぐに草ボウボウの細い道になります。
ここが本当に正しい登山ルートなのか不安になりますが、正しいルートです!

登山道が草に覆われているので右のコンクリート擁壁の上を慎重に進みます。

崩れ落ちた石がゴロゴロした歩いずらい道を慎重に通り抜けます。

登山口から5~6分歩くと廃屋が見えてきます。廃屋の左を通り抜けます。

登山道は明瞭ですが、傾斜はそれなりにあります。

植林帯の中の登山道ですが、日当たりが良いのでそれなりの明るさがあります。

最初の廃屋からさらに5~6分歩くと、また廃屋が見えてきます。左側を通り抜けます。

登山口から15分ほど進むと、きれいな案内板が見えて来ました。「一杯水(三ツドッケ)」と書かれています。
ここからつづら折りの急登のはじまりです。

つづら折りといっても短いスパンではなく、数十メートルという長いスパンのつづら折りなので、結構傾斜はきつくて息が切れます。

登山道自体はとても歩きやすい道です。

登山口から30分ほど歩くと金網が見えてきます。ここを左に曲がります。

金網に沿ってまっすく進みます。

登山道というよりも広い尾根を自由に歩く感じです。

またすぐに普通の登山道になります。尾根の南側斜面をひたすらまっすぐに歩きます。

まだまだまっすぐ歩きます。

まだです・・・。

岩の多い道にやってきました。
左の斜面を見ると、斜面がすべて岩に覆われています。そこから崩れてきたようです。

そしてまだまだまっすぐな道が続きます。

まだ続きます・・・。

ハハハッ、まだですよ。

まっすぐな道は尾根上に出ました。

登山口から1時間35分ほどでちょっと古めかしい案内板が見えて来ました。
文字は読めるので問題ありません。「一杯水」方面へ進みます。

まっすぐな道は尾根の西側の斜面に変わりました。
10月下旬。
冷たい風が吹くと汗で濡れたシャツが冷えてちょっと寒いです。

本当にまっすぐな道です。と思ったら・・・、

登山口から2時間弱。ロープの貼られている場所に到着します。崩落か何かで登山道がちょっと変わっているようです。
ロープとリボンをしっかり確認しながら進みます。

こんもりした部分は左へ回り込みます。

登山道自体は歩きやすく問題ありません。

登山口から2時間10分ほど歩くと正面に一杯水避難小屋が見えて来ました。
一杯水避難小屋に到着!

小さくて簡素な避難小屋です。

出入口は向かって右側にあります。奥のドアはトイレです。

室内は土間と板張りの床になっています。
奥に縦走者でしょうか、睡眠をとっていました。

トイレは昔ながらのポットン便所で、トイレットペーパーはありません。

避難小屋の前にはベンチが3脚ほどあり、座って休憩できるようになっています。
一杯水避難小屋裏の登山道は山頂までかなりきつい登りになります。ここで十分に足を休めてから出発します。
一杯水避難小屋から天目山山頂へ(所要時間:約30分)

地図によると避難小屋の左からまき道が延びており、山頂の反対側に回り込んでから山頂に登ることもできるようです。
今回は、山頂へ直接登るルートへ進んでみることにしました。
まず避難小屋の右を通り過ぎてすぐに左の斜面を登ります。(ここには案内板も明瞭な登山道もありません)

避難小屋の真裏まで行ったら真正面の急な斜面をまっすぐ上に登ります。(ここも明瞭な登山道はありません)

急な傾斜を登り切ったら尾根筋に沿って先へ進みます。

避難小屋から山頂まではずっと尾根上をまっすぐに進むため、案内板はありません。

ひたすら尾根の一番たかい場所を先へ進みます。
途中岩場のアップダウンもあるので気をつけて通り抜けます。(この時は疲れすぎていて、写真を撮るのも忘れてしまいました!)

ひたすら尾根上を進み、最後に急な登り斜面を登り切ると山頂に到着します。
天目山山頂に到着!

西北西と東南東方面が樹木で見えないのですが、それ以外の方角の見晴しは良好です。
山頂はかなり狭く、人が5人も立っていればゆっくり展望を楽しむというわけにはいきません。

山頂名の看板は、白樺の木の幹にくくりつけられています。

南側が一番見晴らしが良く、正面には富士山が見えます。

まだ雪のない真っ青な富士山もきれいです。

富士山の右には、東京都の最高峰の雲取山が見えます。

反対の方角を見ると一番右には茨城県の筑波山が見えます。

左へ目を移すと栃木県の男体山と日光白根山がくっきりと確認できました。


富士山方面へ戻って手前の山を確認すると鷹ノ巣山そして六ツ石山が確認できました。

左の関東平野を眺めると都内の高層ビル群とスカイツリーが見えました。
これほどの眺めを楽しめる山はなかなかありません。
天目山山頂からハナド岩へ(所要時間:約31分)

ハナド岩を目指して先へ進みます。

正面の赤い葉のある部分の先は行き止まりです。左の濃い緑色の常緑樹の間をやぶ漕ぎで通過します。

自分の背丈よりも高い常緑樹の間を突っ込んで通過します。

すぐに登山道らしき道が見えてきます。

広くてなだらかな道になりました。

黄色い落葉がきれいな道です。

なだらかな尾根道を下ります。

ここがまき道との合流地点です。

反対側にまわって確認します。「一杯水避難小屋」と書かれています。間違いありません。

今回はハナド岩まで行く予定にしていたので、酉谷山方面へ進みます。

尾根筋歩きなのでアップダウンは少ないのですが、全くないわけではないので疲れた足にはちょっときつかった気がします。

前の登山道合流地点から18分ほどでハナド岩への分岐に到着です。
この案内板の向かい側の道を15mほど進むとハナド岩に到着です。(ハナド岩という案内板表示はありません)

案内板の向かいの道を15mほど進むと急に展望が開けます。
ハナド岩に到着!

ハナド岩という場所は、とても狭く座ってゆっくりくつろげる場所ではありません。
今日は平日だったので誰もいませんでしたが、休みの日であればここで昼食というわけにはいかないでしょう。

ハナド岩のから展望は、正面に富士山の山頂部分が見える感じです。
天目山からの富士山のほうがずっと素晴らしいのでちょっとがっかりです。

ちょっとズームしてもこんな感じです。

右に目を移すと雲取山が見えました。

雲取山は、天目山よりも近くに感じます。
ネット上では、ここは紅葉がきれいだと書かれていたので、おそらくこの手前の山が紅葉するのかも知れません。

お昼にはちょっと早かったのですが、他に休憩できるような場所がないので、ここでコンビニおにぎりを食べることにしました。

私は登山の時は、かならず100円ローソンの「ばくだんおにぎり」を買います。
これはのりがしっとりとしていい香りがするし、ごはんも同じようにしっとりしていて自分の好みにぴったりなんです。
小学校時代の運動会か何かで食べた母親の作ってくれたおにぎりを思い出すのかも知れません。
ハナド岩から一杯水避難小屋へ(所要時間:約36分)

ハナド岩で展望とおにぎりを楽しんだら、帰路につきます。
まずは案内板まで戻ります。

案内板の「一杯水(避難小屋)」の文字を確認し、来た道を戻ります。

歩きやすいゆるやかな下り坂が続きます。

16分ほどで天目山と一杯水避難小屋の分岐まで戻ってきました。

ここから一杯水避難小屋を目指します。

登山道はほぼ平らで歩きやすい道です。
一杯水避難小屋に到着!

分岐から20分で一杯水避難小屋に到着しました。

ここ以外には座って休める場所がないので、きちんと休憩することにします。
10分だけ座って休憩して駐車場を目指します。
一杯水避難小屋から日原鍾乳洞臨時駐車場へ(所要時間:約112分)

一杯水避難小屋から登山口までは、小さく短い登り坂はありますが、ほぼ下り坂になります。

はじめのうちはなだらかな下り坂が続きます。

10月下旬、午後1時を過ぎるともう西日になって、何となく物寂しい感じになります。

朝は日陰になってうすら寒かった西側の登山道も午後は日が当たり快適です。

両側が切れ落ちた細い尾根を通り抜けます。

今度は、東側の斜面の登山道を歩きます。日が当たらずちょっと寒いです。

植林帯と自然林の境目にある登山道は日が差し込んで明るくなっています。

つづら折りの登山道になると傾斜はきつくなり、下りといえども疲れます。

きつい下り坂は、まだまだ続きます。

黒いフェンスの水道局の配水設備が見えてきたら登山口まであとちょっとです。

1軒目の廃屋の横を通り抜けます。

2軒目の廃屋の横を通り抜けます。

登山口の白い手すりが見えて来ました。

登山口に戻ってきました。車道に出て左へ進みます。

車道を左に下ると駐車場、右に50m進むときれいな公衆トイレです。

一杯水避難小屋から1時間52分で駐車場に到着しました。
まとめ

天目山の山頂からの展望は、本当に素晴らしいものがありますが、難点がいくつかありました。
1つは、山頂がとても狭いということ。
今回は平日だったので、山頂で出会った人は一人だけでした。その人も5分ほど話をした後に下山していったので、残りの時間は山頂をひとり占め出来ました。
でも週末や休日はそうはいかないと思います。
2つ目は、一杯水避難小屋裏から天目山頂へ直接登るルートのわかりずらさときつさです。
案内板は一切ないですし、避難小屋裏の傾斜がきつ過ぎます。61歳の私にはかなりこたえました。
3つ目は、山頂からハナド岩方面へ下るルートの不明瞭さです。
まさか常緑樹の中をやぶ漕ぎするのが正規のルートだとは誰も思わないのではないかと思います。
本当にわかりずらいです。
ただ、この3つさえ我慢できるのであれば、登る価値は十分にある山だといえます。