スカリ山、鼻曲山の基本情報
スカリ山は、低山ながら埼玉県の山だけでなく茨城県や栃木県そして群馬県の山まで見渡せる素晴らしい山です。
標高が低いので冬の空気の乾燥する季節が一番のおすすめのシーズンです。
山名 | ①スカリ山(すかりやま)、②鼻曲山(はなまがりやま) |
標高 | ①スカリ山:434.9m、②鼻曲山:447.3mm |
場所 | ①スカリ山:埼玉県入間郡毛呂山町 、②鼻曲山:埼玉県入間郡越生町 |
駐車場 | 鎌北湖第一駐車場(無料)、鎌北湖第二駐車場(無料) |
備考 |
駐車場情報
鎌北湖第一駐車場
10月下旬の日曜日の朝の駐車場です。鎌北湖で釣りを楽しむ人たちは朝が早く、朝の7時過ぎにはもうこれだけ車が止められていました。それでもお昼近くに下山した時でも満車にはなっておらず、休日でも十分に駐車可能なようです。
またここの駐車場は、程よく人が出入りするので車上荒らし等の心配はなく、安心して駐車できます。
位置 | 下の地図(グーグルマップ内)のPの場所になります。 |
料金 | 無料 |
駐車可能台数 | 約40台 |
最終確認日 | 2022年3月5日 |
備考 |
鎌北湖第二駐車場
位置 | 下の地図(グーグルマップ内)のPの場所になります。 |
料金 | 無料 |
駐車可能台数 | 約30台 |
最終確認日 | 2022年3月5日 |
備考 |
登山ルート情報
鎌北湖第一駐車場~スカリ山~鼻曲山(周回ルート)
出発地点 | 鎌北湖第一駐車場駐車場 |
所要時間 | 4時間24分 |
登山ルート | 鎌北湖第一駐車場~北向地蔵~スカリ山~一本杉峠~鼻曲山~獅子ケ滝~鎌北湖~鎌北湖第一駐車場 |
トイレ、コンビニ情報
トイレ情報
鎌北湖第一駐車場の公衆トイレ
男女別のきれいに管理されている公衆トイレで臭いにおいは一切しません。24時間利用可能な無料駐車場の中にあるのでとても便利です。
鎌北湖第二駐車場横の公衆トイレ
鎌北湖第二駐車場横にある公衆トイレです。外観はちょっと古めかしいのですが、男女別で中はきれいに改修工事がされていてとてもきれいで衛生的です。便座も洋式の水洗トイレになっていました。
コンビニ情報
駐車場付近には一切ありませんが、鎌北湖周辺には飲み物の自販機はあります。
スカリ山~鼻曲山の登山記録
山行日 | 2018年10月21日(日) |
山行形態 | 単独 |
天候 | 快晴 |
ここが登山の起点に一番便利な鎌北湖第一駐車場です。約40台ほど駐車可能な無料駐車場で、利用者の殆どは鎌北湖の釣り客です。
駐車場内に男女別のきれいな観光トイレもあって登山の出発点としては申し分ありません。
今日は10月の日曜日。朝の7時過ぎに到着し、7時20分に歩き始めました。
まずは駐車場から北向地蔵を目指します。駐車場を出て左へ進むとすぐに白い建物が見えてきます。これは、鎌北湖レイクビューホステルで現在も営業しています。北向地蔵へは、この白い建物の左側を通り抜けていきます。
この道は東海自然歩道に指定されている道で誰でも自由に通ることができます。白い建物を通り過ぎて坂道を上るとすぐに森の中に入っていきます。
森の中へ入るとすぐにこんな看板が貼ってありました。慌ててクマよけの鈴を出してバックパックにぶら下げました。
群馬県ではクマと遭遇したことはあるのですが、埼玉県内では今のところありません。今後もないことを願っています。
駐車場から車道との合流地点まではずっと森の中の登山道を歩きますが、傾斜はほぼ一定で緩くもなくきつくもないといった感じで歩きやすい道が続きます。
駐車場から20分ほどで一旦舗装道路に出ます。ここでは「巾着田」方面へ舗装道路上を進みます。
登山道から車道に上がったところで右を見ると正面に登山道があるのがわかります。
道を渡った向かい側に案内板があり、そこには北向地蔵の文字が出て来ました。案内板に従って再び登山道へ入っていきます。
上の案内板から50mほど進むと右側の見晴しが良くなっていて、空気の澄んだ日には茨城県の筑波山がきれいに見えます。筑波山は独立峰なので関東平野を360度見渡すことができる素晴らしい山です。
舗装道路から北向地蔵までの登山道はさらに傾斜が緩くなり、楽々歩くことができます。また植林された森ですが、案外日が差し込んで明るい登山道になっています。
さらに歩くとさらに傾斜はなくなり、ほぼ平らな登山道になります。
舗装道路から15分ほどで北向地蔵に到着します。ここにはベンチが1脚のみ設置されています。駐車場からは約35分ですが、途中に座って休憩できるベンチはありません。ここが最初の休憩場所になります。
北向地蔵は、屋根付きの建物にしっかりと守られていて、今でも地元の人が常に手入れをしているようです。
北向地蔵の先が車道になっていて、その道の反対側にはユガテへ通じる登山道があります。が今回はこの登山道ではなく、車道を道なりに右へ進みます。
北向地蔵から車道上を10分ほど歩くとスカリ山への入口が見えてきます。ここから右へ進み、森の中を登って行きます。
登山道の入口には、きちんと案内板が設置されています。スカリ山への道は、まき道もあるので右への分岐に注意が必要です。見落としてまっすぐに行き過ぎるとスカリ山の山頂を通り過ぎてしまいます。
ただ、この分岐には案内板はありません。
すぐ左を舗装道路が走っていますが、細い登山道を登っていきます。スカリ山の山頂までは、アップダウンを数回繰り返します。
スカリ山に到着!
スカリ山の入口から10分ほどでスカリ山の山頂に到着します。駐車場からはちょうど1時間でした。
スカリ山の山頂はそれほど広いスペースはありませんが、丸太のベンチが4つほど置かれていてゆっくりと休憩できるようになっています。まわりは樹木の覆われていますが、北東から南東にかけては見通しがあり、とても素晴らしい景色が広がっています。
山頂の中央には四等三角点が設置されていました。また山頂には私製の看板はあるのですが、標高が書かれていないので国土地理院のサイトで調べてみると434.9mだとわかりました。
スカリ山の山頂から一番左側をみると秩父の山並みを眺めることができます。武甲山から小持山、大持山にかけてのルートはもう一度歩いてみたい道です。
少し視線を右に移すと群馬県の赤城山の全景を眺めることができます。赤城山は、黒桧山、駒ヶ岳、地蔵岳、鈴ケ岳、荒山、鍋割山、長七郎山から成る山で新緑や紅葉の季節は特におすすめの山です。
さらに視線を右に移すとほぼ正面に日光の男体山が見えます。その左側には日光白根山も確認することができました。今日は雲一つない快晴で空気もとても乾燥していたためここまでくっきりと見えましたが、普段は霞んで良く見えないことが多いです。
さらに視線を南に移すと茨城県の筑波山が見えました。筑波山も湿度の高い夏などはなかなか見えることは少ないのですが、空気の乾燥する秋から冬にかけてはここスカリ山からも見える日が多くなってきます。
さて、遠くの山の山座同定を楽しんだら、近くの山を確認しておきましょう。左のふたコブ(双耳峰)は越上山でその奥に展望の素晴らしい関八州見晴台が見えます。右にはこれから向かう鼻曲山とその奥には東秩父村の笠山が見えました。
笠山と堂平山のルートも見晴らしが良くお勧めの登山コースだと私は思います。
スカリ山で十分に展望を楽しんだら、鼻曲山へ向けて先へ進みましょう。山頂から急な下り坂を下り切り、深い森の中の細い道を進みます。ここはちょっと狭くて足場も悪いので注意して歩きましょう。
スカリ山の山頂から10分ほど歩くと分岐に到着します。ここを右に行くと鎌北湖まで最短ルートで戻ることができます。体調不良などの場合にはここから下山すると良いでしょう。エスケープルートとして覚えておくといざという時に助けになります。
上の分岐から1~2分進むとまた分岐があります。ここが地図上にあるエビガ坂という場所で、左へ進むとユガテ方面に出るようです。鼻曲山へは直進します。
エビガ坂にある案内板には鼻曲山という文字はまだ出て来ません。その手前の一本杉峠と表示されています。
エビガ坂から鼻曲山方面への登山道は、細い道ですが、明瞭で迷うことはありません。ここからは少しづつ登り坂が増えてきて、けっこうきつい登り坂もあります。
しばらく歩くと降り坂になり、舗装道路に合流します。ここを右に100mほど進みます。
車道との合流地点に立っている案内板に初めて鼻曲山という文字が出てきました。案内板に従って、車道上を100mほど歩きます。
白いガードレールの先に登山口が見えてきます。ここで右の森の中へまっすぐ入っていきます。
スカリ山から40分ほどで森から抜け、明るい登山道に出ます。ここはもともとは高圧線の鉄塔があった場所で、使わなくなった鉄塔をヘリコプターを使って撤去するために周辺の樹木をすべて伐採したため見晴らしが良くなっているようです。
鉄塔の土台はそのまま残されています。周辺を見てみると電線はもうないのですが、まだ撤去されていない鉄塔があるのがわかります。
東側の樹木の間からはスカイツリーと都心の高層ビル群がくっきりと見えました。
左側には越上山(おがみやま)が見えます。この山の山頂は完全に樹林に覆われていて全く展望はないのですが、山頂のすぐ手前に岩場のあたりは東側がちょっと見通せるようになっています。
進行方向の左側は秩父の山並みが広がります。右の森の中には使われなくなった鉄塔が撤去されるのを待っています。
左側には東京都の大岳山、御前山、そしてその間に白い雪に覆われた富士山が見えます。以前はこの場所は深い森の覆われた登山道で全く展望はなかったので、鉄塔の撤去工事があってラッキーでした。
積雪登山をしない登山者は、冬には登れる山が少なくなるのですが、このコースは低山ながら素晴らしい展望を楽しめる場所がいくつもあって、冬場の運動不足解消のためのコースとしては最高のルートだと思います。
見晴しの良い鉄塔跡の場所から8分ほどで分岐に出ます。右へ下ると獅子ケ滝への最短ルートになりますが、鼻曲山へは向かいの木の根がむき出しになった登山道を登って行きます。
急な登り坂を登り切り少し左へ進むとまた分岐があります。左へ進むと吾野、越上山方面、右へは一本杉峠、鼻曲山そして桂木観音へ行くルートになります。ここは右へ進みます。
数分歩くと正面の大きな木があり、道が左右に分岐しています。ここが一本杉峠です。鼻曲山へは右の登山道をずっと下っていきます。
一本杉峠から10分ほど続く下り坂を下り切ると分岐に出ます。左へ進むと鼻曲山で、右へ進むと獅子ケ滝です。ここから鼻曲山へはピストンで、またここまで戻ってきて、ここから獅子ケ滝へ下ります。
まずは鼻曲山へ行くため左へ進みます。
まずは、桂木観音、鼻曲山方面へ進み、鼻曲山の山頂を確認したらここまで戻ってきます。そして案内板に書かれている獅子ケ滝方面へ下ります。
上の分岐から急な道を上り切ると岩場が出て来ます。この先は注意看板にあるようにちょっと危険な場所なので足元に注意して慎重に歩くようにしましょう。
大きな岩と木の間を通り抜けて行くルートが比較的安全だと思いますが、右側が崖になっているので慎重に通り抜けるようにしましょう。
その先は幕岩と呼ばれる場所で、映画のスクリーンのような平らな岩が垂直に立っていて、その横をロープにつかまって通り抜けて行きます。
幕岩の反対側は崖になっているのでつまずいて転ばないよう注意しながらゆっくりと通り抜けましょう。(上の写真は通り過ぎてから振り返って撮影したものです。)
鼻曲山山頂へ到着!
上の岩場(幕岩)から15分ほどで鼻曲山の山頂に到着します。山頂は狭く、樹林に囲まれていて見通しもききません。山頂というよりも桂木観音への通過点と言われれば誰もが納得してしまいそうな場所です。
しかしながら、山頂にはかなり新しい看板が立っていて標高まで正確に表示されています。ここは公的に認められた山の山頂なのでしょう。
鼻曲山からピストンで分岐点まで戻ってきました。要した時間は15分です。ここから獅子ケ滝へ向けて下山していきます。
分岐からの道はとても狭く、先日の風台風のせいで杉の小枝や葉が大量に登山道に落ちてきてとても歩きずらくなっています。しかし歩きづらい道は数分で終わります。
歩きづらい道を数分下るとさらに分岐が見えてきます。ここにはしっかりと獅子ケ滝と書かれています。ここを右に下っていきます。
ここからは谷筋を歩くため下には小川が流れています。当然湿度は高く、谷筋なので日当たりも悪いため、いつもジメジメした感じの道になっています。当然足元の草はシダ類が多くなっています。
ジメジメした登山道を抜けると砂利の敷かれた林道に出ます。この道を道なりに下っていくと舗装道と合流します。獅子ケ滝は左へ曲がったすぐ先にあります。
ここが獅子ケ滝の入口です。入口にはプレハブ小屋が立っていますが、今は無人のようです。鼻曲山から獅子ケ滝までは35分ほどで到着しました。
獅子ケ滝は落差6~7mの小さな滝です。
獅子ケ滝からは舗装道路に沿って鎌北湖へ向かいますが、この登り坂が結構長く続き疲れた足にはこたえます。私は途中で路肩に座っておにぎり休憩をとってしまいました。
この舗装道路は、途中で砂利道に変わります。
峠を登り切り下っていくと砂利道が再び舗装道路になり、民家が見えてきます。この舗装道路を道なりに下っていくと正面に駐車場が見えてきます。ここが鎌北湖第二駐車場です。
ここを左へ進むと鎌北湖の湖畔沿いに出ます。
鎌北湖第二駐車場の右手には公衆トイレがあります。外観は古い作りですが、中はリフォームされていて洋式の水洗便座が取り付けられていて、臭いもなくとてもきれいなトイレに生まれ変わっていました。
ここが鎌北湖第二駐車場です。日曜の昼前ですが駐車されている車が少ないのは、人通りが少なく車上荒らしの被害があるためのようです。近くには「車上あらしに注意」の看板がありました。
鎌北湖に到着!
獅子ケ滝から40分ほどで鎌北湖へ到着しました。鎌北湖は釣り客が多いのですが、貸しボートも営業していました。
スワンボートもあり、家族連れでも楽しめるのですが、他にはこれと言ったものがないのが残念です。
堤防沿いには長いベンチが設置されていて、日向ぼっこをしながらランチを楽しむ老夫婦が何組もいました。春はこの桜の木が満開になってとてもきれいな場所でもあります。
鎌北湖第一駐車場へは、この堤防の先へ進み鎌北湖沿いに歩くと数分で到着します。
まとめ
今回設定したルートは、冬場の運動不足解消のためのルート探しで歩いてみたコースなのですが、低山ながら素晴らしい展望が楽しめる場所が、複数あるルートでとても満足しています。
一番はスカリ山からの展望で、冬場の空気の乾燥する季節は特に遠くまでくっきりとみとおせるようになるため、群馬県や栃木県そして茨城県の山々をくっきりと見れる確率はさらにたかくなると思います。
また鉄塔を撤去するために伐採された場所からの展望も素晴らしく、植樹された木が成長するまでの間はこの素晴らしい展望をずっと楽しめるので、おすすめのコースと言えるでしょう。