笠山、堂平山の基本情報
よく晴れた3月。
堂平山の山頂からは、ほぼ360度の素晴らしい展望を楽しむことができます。正面奥に見える白い雪をかぶった山は、群馬県の浅間山。
その左には埼玉県の両神山、その奥に長野県の蓼科山や八ヶ岳まで見えます。さらにその左側には秩父を代表する山、武甲山をまじかに眺めることもできます。
浅間山の右手には、群馬県の榛名山、赤城山なども見えますし、空気の澄んだ日には、栃木県の日光白根山や男体山まで見えることもあります。
また、山頂には写真付きの山座同定板があるので地図とコンパスで山座同定するのがちょっと苦手という方もすぐに山の名前を特定できるのでおすすめです。
ここから見える山の殆どは登山可能な山なので、自分の体力と経験で安全に登れる山かどうかを確認してからひとつひとつ登ってみてはいかがでしょう。
私も約20年かけてここから見える山のほとんどを登ってきました。どれも忘れられない思い出になっています。
山名 | ①笠山(かさやま)(東峰)、②笠山(かさやま)(西峰) ③堂平山(どうだいらやま) |
標高 | ①笠山(東峰):842m、②笠山(西峰):837m、③堂平山:876m |
場所 | ①、②:埼玉県比企郡小川町腰越、③埼玉県比企郡ときがわ町大野 |
駐車場 | ヤマメの里公園駐車場 |
三角点 | ①笠山(東峰):なし、②笠山(西峰):なし、③堂平山:一等三角点あり |
備考 |
駐車場情報
ヤマメの里公園駐車場
24時間開放されている無料駐車場で、敷地内には管理されているとてもきれいなトイレもあり、登山にはとても便利です。
トイレの横には屋根付きのテーブルベンチもあり、身支度や下山後の休憩にも重宝します。
笠山~堂平山登山だけでなく、大霧山登山の起点としても利用可能です。
料金 | 無料 |
駐車可能台数 | 約20台 |
最終確認日 | 2024年3月14日(木) |
備考 |
登山ルート情報
ヤマメの里公園駐車場~笠山~堂平山
ヤマメの里公園駐車場から登山口までの約40分と白石車庫からヤマメの里公園駐車場までの約35分は舗装道路歩きとなり、土の登山道を歩くのはその間のルートの3時間ほどになるコースです。
コース上には危険な場所は一切なく、誰でも安心して登ることができます。
登山道は、全体的になだらかな傾斜なのですが、笠山山頂の手前と堂平山山頂の手前はちょっときつい登りになります。
コース上には、ヤマメの里公園駐車場内、駐車場から30分ほど歩いた地点、堂平山山頂から1時間ほど下った白石車庫の3ケ所に公衆トイレがあります。
白石車庫から駐車場まではずっと緩やかな下り坂なので初心者の方、体力にあまり自信の無い方でも比較的不安なくチャレンジできるのではないでしょうか。
出発地点 | ヤマメの里公園駐車場 |
所要時間 | 4時間40分(休憩23分含む) |
歩行距離 | 13.7km |
登山ルート | ヤマメの里公園駐車場~笠山(東峰)~笠山(西峰)~展望岩~笠山(東峰)~笠山峠~七重峠~堂平山~七重峠~白石車庫~ヤマメの里公園駐車場 |
所要時間詳細
この所要時間詳細は、2024年3月に行った際の個人的な山行記録です。年齢、性別、体力等により違いが生じますので参考程度にご利用ください。
上り | ヤマメの里公園駐車場~登山口 | 32分 |
登山口~笠山(東峰) | 64分 | |
笠山(東峰)~笠山(西峰) | 6分 | |
笠山(西峰)~展望岩~笠山(東峰) | 11分 | |
笠山(東峰)~七重峠 | 18分 | |
七重峠~堂平山 | 30分 | |
(小計) | (161分) | |
堂平山にて休憩 | 23分 | |
下り | 堂平山~七重峠 | 17分 |
七重峠~白石車庫 | 42分 | |
白石車庫~ヤマメの里公園駐車場 | 37分 | |
(小計) | (96分) | |
合計 | 4時間40分 |
トイレ、コンビニ情報
トイレ情報
ヤマメの里公園駐車場内公衆トイレ
駐車場の敷地内にあるウォームレット付きの水洗トイレで、とてもきれいに管理されています。
御堂児童公園公衆トイレ
駐車場から28分ほど歩いたところにある公衆トイレです。小さいながら嫌なにおいのしない使いやすいトイレです。
白石バス停公衆トイレ
白石車庫(バスターミナル)の近くにある男女別の公衆トイレです。和式ながらきれいに管理されていて嫌な臭いもありません。
コンビニ情報
駐車場の近くにはコンビニは一切ありません。JR小川町駅周辺のコンビニに立ち寄っておくことをおすすめします。
おすすめ登山地図
笠山~堂平山山周辺の天気をチェック!
笠山~堂平山の天気は?・・・ヤフー天気(埼玉県東秩父村)
登山記録のスライドショー
下の「笠山~堂平山の登山記録」とほぼ同じ内容になります。
再生時間は約15分です。時間のある方はスライドショーで今回の登山記録をお楽しみください。(BGMが流れます。音量に注意してください。)
笠山~堂平山の登山記録
山行日 | 2024年3月14日(木) |
山行形態 | 単独 |
天候 | 晴れ |
ヤマメの里公園駐車場から堂平山へ(所要時間:約2時間41分)
ヤマメの里公園駐車場から笠山(東峰)へ(所要時間:約1時間36分)
ここが今回の起点となるヤマメの里公園駐車場です。
本来はヤマメの里公園で水遊びをする方のための駐車場なのでしょうが、駐車場の向かいの塀に「笠山登山口」と書かれた案内板が貼られているので登山者も意識している駐車場なのかもしれません。
駐車場の奥にはウォームレット付きの水洗トイレがあり、寒い冬にはとても助かります。
駐車場の斜め向かいに「笠山登山口」と書かれた案内板があります。ここを右に進みます。
案内板に従って路地を進むと民家の庭の中に入っていきます。そのまま庭をつっきるかたちで直進します。(間違ったルートではありません)
階段を上ると車道と合流します。
車道と合流したら車道上を左へ進みます。
車道上を2~3分歩くと右側に案内板が見えてきます。ここを右へ曲がり、登山道へ入ります。
この道は、車道をショートカットする道なので、すぐにまた車道と合流します。
2分ほどでまた車道と合流します。車道へ出て右へ進みます。
2分ほど車道上を歩くとまたショートカットの入口が見えてきます。ここを右へ進みます。
しっかり整備された登山道を進みます。
また2分ほど登山道を歩くと車道と合流します。ここも右へ進みます。
8~9分ほど車道上を歩くと正面に見晴らしの良さそうな場所が見えてきます。グーグルマップにも記載されている松ノ木平展望台です。
松ノ木平展望台に到着!
舗装道路の脇には、「松ノ木平展望台」と書かれた看板が立っています。
奥に進むとすぐに東秩父村の展望が広がります。
正面に見える山のピークが大霧山です。あのピークの裏側が大霧山の山頂です。
大霧山へ登る際にも、ヤマメの里駐車場を起点にして、大霧山から定峰峠(又は旧定峰峠)を経由して駐車場へ戻る周回ルートがおすすめです。
横には丸太で作られた椅子が並んでいます。
松ノ木平展望台から5分ほど車道上を歩くと正面に屋根付きの休憩舎が見えてきます。このT字路を右へ曲がります。
T字路の分岐には「笠山・堂平山」と書かれた案内板が立っています。
右へ進むとすぐに右側に公衆トイレがあります。
笠山方面へは、公衆トイレのすぐ先を左へ曲がり、坂を下ります。
坂を下り切った分岐(萩平丁字路)は直進します。
登山口に到着!
萩平丁字路から70mほど進むと案内板立つ場所に到着します。ここが笠山・堂平山への登山口です。ここで車道歩きは終わり、本格的な登山道歩きになります。
案内板に従って「笠山・堂平山」方面へ進みます。
登山道はなだらかで歩きやすい道です。
登山口から6分ほど歩くと林道と合流します。ここを右へ進みます。
70mほど林道を右へ進むと左側に登山道入口があります。ここを左へ進みます。
ここの登山道は大雨などの影響でどんどんえぐられているようでちょっと歩きにくいので注意です!
9分ほど登山道を歩くとまた林道と合流します。ここも右へ進みます。
林道へ出て右を見るとすぐに登山道入口があります。
登山道入口には「笠山・堂平山」と書かれた案内板が立っているので安心です。
この登山道も雨が川のようになってどんどん登山道がえぐられているようです。足元に注意しながら進みます。
白い案内板がないと直進してしまいそうな場所もあるので、まわりをよく観察しながら歩きます。ここは左へ進みます。
比較的歩きやすい道になりました。
ここは以前の道は直進だったようですが、案内板は左を示しています。あまり踏み跡のはっきりしない斜面を上って行きます。
おそらく右の道は登山道の崩落なので通行止めになったものと思われます。
15分ほど登山道を歩くとまた林道と合流(3回目)します。
ここは真正面にある登山道入口へ進みます。
白い案内板に従って左へ進みます。
標高が増すにつれて傾斜もきつくなってきます。
尾根筋は直登になるので疲れます。
笠山の山頂に近づくにつれて傾斜がどんどんきつくなってきます。
やっと山頂からの尾根筋に出ました。ここを左へ曲がります。
尾根筋の道を少し下ります。
すぐに案内板のある分岐が見えてきます。ここを右へ下ると堂平山ですが、まずは直進して笠山山頂を目指します。
笠山(東峰)山頂に到着!
堂平山への分岐から10m先が笠山(東峰)山頂です。
笠山(東峰)山頂は、丸い小さなスペースがありますが、樹木に囲まれていて殆ど展望はありません。
山頂には、山頂名と標高の書かれた看板が立っているだけで、三角点やベンチ等は一切ありません。
かろうじて東側は木の枝を隙間から街並みを眺めることができます。
笠山は双耳峰でピークが2つあります。今いる場所は、笠山の東峰でこの先には笠山の西峰があります。まずは笠山(西峰)へ行ってから堂平山へ向かうことにします。
ちょっと下りすぐ先で登り返します。この際、右側の岩場へ進みます。(左は高山植物の咲いている場所を経由するため遠回りになります)
笠山(東峰)から4~5分で笠山(西峰)に到着します。
笠山(西峰)山頂に到着!
笠山(西峰)には笠山神社があります。
神社の横には、山頂名と標高の刻まれた小さな石柱が立っています。
木の間からは群馬県の浅間山が見えました。
こちらのピークもほぼ樹林に囲まれていて見晴らしは良くないので戻ることにします。
笠山(西峰)から笠山(東峰)へ戻る途中に大きな岩があり、そこの横を通り抜けると展望の良い場所があります。
展望岩からの展望を楽しもう!
そこからは武甲山のてっぺん部分と丸山が見えます。
コンパクトカメラでズームしてみるとこんな感じです。丸山山頂のコンクリート製の展望台からも笠山や堂平山も見えるのでこちらからも丸山の展望台は見えるはずです。
実際に双眼鏡で見てみると丸山の展望台はちゃんと見えました。
左を見ると木の枝の間からこれから登る堂平山の天文台の丸いドーム屋根が見えました。
堂平山を目指してまずは笠山(東峰)に戻ります。途中、高山植物の案内板が右を示していますが、遠回りになるので直進します。
笠山(東峰)から七重峠へ(所要時間:約18分)
笠山(東峰)へ戻り、その先の分岐へ進みます。
案内板に従って左へ下ります。
ちょっと急な下り坂もあるので慎重に下ります。
笠山(東峰)から9分ほどで林道と合流します。ここは左へ進みます。
すぐに右に登山道入口があるので右へ進みます。左の林道はずっと緩い下りなので楽をしたい人は左の林道を歩くとよいでしょう。
林道の緩い坂を下り切ったあたり(笠山峠)に右の登山道へ入る場所があるので、そこから右へ入ると右の登山道と合流します。
登山道を道なりに進みます。(登山道の左下にずっと林道があります)
ここが笠山峠です。林道を歩いてきた人は、左側からこの登山道に合流します。案内板に従ってななめ右へ進みます。
この分岐を右へ下ると白石車庫を経由して駐車場へ戻ります。堂平山から下山する時には、ここまで戻り、ここから白石車庫方面へ下ることになります。
まずは堂平山を目指して直進します。すぐ先が七重峠です。
下山の際には、ここで白石車庫方面へ下山することになります。
白石車庫方面への分岐を通り過ぎるとすぐに森から抜け、林道と合流します。
七重峠から堂平山へ(所要時間:約30分)
舗装された林道の向かい側が堂平山への登山道入口になります。
登山道の入口には「堂平山」と書かれた案内ポールが立っています。
登山道はなだらかで歩きやすい道が続きます。
3月には珍しい大雪のせいで、日当たりの良くない場所にはまだ雪がかなり残っていました。
長い時間太陽の光が当たる場所では雪は完全に消えています。
山頂に近づくにつれて傾斜はきつなり、登山道は不明瞭になります。広い斜面の歩きやすい場所を見つけて登ります。
七重峠から24分ほど歩くとロープの張られたフェンスが見えてきます。このロープはパラグライダーの離陸場所なので立ち入り禁止です。
ロープに沿って時計回りに進みます。
正面に天文台の建物が見えてきたら右へ曲がります。
天文台のフェンスの右側を通り抜けると堂平山の山頂です。
堂平山山頂に到着!
堂平山の山頂は芝生に覆われているため、敷物を敷いてのんびりランチを楽しむのがオススメです。
山頂には東西南北の山座同定板があり、ほぼ360度、見える山の名前を確認することができます。
山頂の中央には一等三角点があります。
山頂からは秩父盆地を見渡すことができるだけでなく、遠く群馬県、長野県、栃木県そして茨城県の山々を眺めることができます。
山頂にある山座同定板は、写真付きなので実際に見える山と見比べると一瞬に山の名前を特定することができます。
すぐにわかりました。ちなみに武甲山の手前の山が芦ヶ久保駅から登る丸山です。
長野県の八ヶ岳も見えます。
山座同定板そのままです!
冬は八ヶ岳は白い雪で覆われるので見つけやすいです。八ヶ岳はちょっときついですが、蓼科山は楽に登れるルートもあるのでおすすめです。
群馬県の浅間山を特定してみましょう。
ほぼ真正面に見える白い雪に覆われた山が浅間山です。
外輪山の黒斑山からまじかに見る浅間山も迫力があっておすすめなのですが、噴火のことを考えるとちょっと気が引けてしまいます。
ちょっと霞んで見える山は群馬県の榛名山です。この一帯には、榛名湖、榛名富士、相馬山、掃部ケ岳、水沢山などがあります。
また山の向こう側は伊香保温泉ですし、右手には水沢うどんのお店が立ち並んでいます。
手前には大霧山と秩父高原牧場が見えます。さらにその右には皇鈴山、登谷山、釜伏山が連なります。
右手前には先ほど登ったばかりの笠山(東峰)と笠山(西峰)が見えます。
さらに山座同定板を見ると旧国立天文台の右奥には茨城県の筑波山が見えることになっています。
目を凝らしてみると春霞の中にかすかに山の稜線が確認できました。
都心の高層ビル群方面(南)は霞んで全く見えませんでした。
南西方面を見ると越生、飯能方面の山々が見えます。
ズームしてみると2こぶが特徴的な越上山や、関八州見晴台が確認できました。
さらにその右奥には、東京都の大岳山も見えます。
堂平山からヤマメの里公園駐車場へ(所要時間:約1時間36分)
堂平山から七重峠へ(所要時間:約17分)
山頂で十分に山座同定を楽しんだら下山します。七重峠までは来た道を引き返すだけなので簡単です。まずはパラグライダーの離陸場方面へ戻ります。
ロープづたいに登山道を下るとすぐに森の中に入ります。
堂平山山頂から17分ほどで七重峠へ戻ってきました。
七重峠から白石車庫へ(所要時間:約42分)
ここからガードレールの横を通り抜けて下ります。
すぐに白石車庫方面への分岐があるので左へ下ります。
ここからはちょっと道が不明瞭な場所がありますが、勇気を出して下っていきます。すると右へ伸びる登山道が見えてきます。
下るにしたがって登山道は明瞭になるので、そのまま道なりに下ります。
七重峠から7分ほどで舗装道路に出ます。すぐ向かい側に登山道の入口があるので、林道を横断して進みます。
登山道の入口には、「白石バス停」と書かれた案内板があります。
途中には、倒木がありますが、慎重に通過します。
七重峠から18分ほどで2度目の舗装された林道に出ます。ここは左へ曲がり、舗装された林道を下ります。
舗装された林道の向かい側には「白石車庫(車道を進む)と書かれた白い案内板があります。案内板とおり、車道を左へ下っていきます。
ここから駐車場まではずっと舗装道路上を歩きます。
10分ほど車道上を下るとT字路に出るので、ここを右へ曲がります。
さらに12分ほど歩くと白石車庫に到着します。ここはバスターミナルで屋根付きの休憩舎もあるので座って休憩することもできます。
またバスの時間が合えば、や駐車場までバスで戻ることも可能です。
白石車庫の先の左の橋を渡った先には男女別の公衆トイレもあります。
白石車庫からヤマメの里公園駐車場へ(所要時間:約37分)
白石車庫から駐車場まではずっとゆるやかな下り坂で上り坂は一切ありません。私の足で駐車場まで37分ほどでした。
東秩父村の中をのんびり歩いて駐車場まで戻りました。平日だと昼過ぎでも駐車場はガラガラです。静かな山歩きが好きな方にはおすすめのコースです。
まとめ
今回のコースは、はじめと終わりが舗装道路歩きとベテラン登山者にとっては魅力に欠けるかもしれません。しかしながら、登山初心者の方にとっては逆に安心して登れるコースだと思います。
しかも所要時間は、休憩時間を除くと歩く時間は4時間20分弱なので、自分の体力に不安のある方にはちょうどよいかもしれません。
登山適期は、晩秋から早春の空気の乾燥する時期で、この時期の良く晴れた日は、遠くの山々もくっきりと見えて山頂からの展望を満喫できます。
また今回の下山ルートである堂平山から駐車場までは、上り坂は一切ないので体力に自信のない方も安心して挑戦してみることができます。